2020年10月、N高等学校にて放課後特別授業 プロジェクトNプラス「エンタメ専科」を開催。「人の感情を動かすエンタメのつくりかた」について、感情表現、ストーリー、演出を中心に全5回にわたって、代表の佐渡島とスクール担当の福井が講義を行いました。
講義の最終課題は「1〜2Pのマンガ(ネーム)を描く!」こと!
「人生ではじめてマンガを描く」「絵は苦手意識が・・・」という受講生がほとんどでしたが、皆さんが仕上げた作品は心揺さぶられるものばかり!お見事でした。
その中から、講師陣が特に素晴らしい!と感じた作品について、コルク所属作家のフィードバックとともに、紹介いたします。
【エンタメ専科 卒業課題優秀作!】
▼ミカンさんの作品
タイトル:夏の思い出
コメント:
「関西という場所は京都よりはるかに厳しい場所なんだ」というのは、関西大会のレベルは府大会の比ではない、ということでしょうか。そう読みました。前半で、上には上がいるという悔しさを出しつつ、でもその悔しさ含めた体験そのものが、かけがえのない体験だったというテーマを後半で伝えてくれて、とても共感しました。どちらの感情も本当で、この先もずっと大切な感情になるんだと思います。(つのだふむ)
この話のように”心が動いた瞬間”として自分の中に残ってる思い出って、上手くいった時よりも、失敗した時や夢が敵わなかった時が多いですよね。もし、次に新しく描いてみようと思った時には”悔しさ”や”苛立ち”などの感情を顔の表情で描いてみてはどうでしょうか?すると、文章以上に感情が伝わり、自分だけではなく、読んだ人の気持ちまで前向きにできそうな気がしました。今持ってる目標に対してもいつか描いてみてくださいね。(吉本ユータヌキ)
▼テチョンさんの作品
タイトル:塩ラーメン
コメント:
こういう失敗談ほど、あとで財産になりますよね。すでに、「このマンガを描く」という価値が生まれている。作家はみんな、作品のために、もっと失敗したい、恥ずかしい思いをしたい、と思いながら生きているのかも、、、いや、やだけど、、、。そんな両方の気持ちを行き来しながら、僕もマンガ家をやっています。塩ラーメンになりますところで、水のコップの絵がアップだともっと良かったですね!(つのだふむ)
忙しいとこうなりますよね!先生をお母さんって呼んでしまったり…(笑) 当時、お客さんはどんな表情をされていましたか?驚いてました?笑ってました?また、その表情を見て、自分自身は恥ずかしかったでしょうか?こういう”やってしまったエピソード”は人の表情がすごく気になります!これだけでも十分面白いんで、もっともっと面白くなる可能性を感じました!もっとたくさんやらかして、たくさん漫画にして欲しいと思いました!(吉本ユータヌキ)
▼勇山輝夫さんの作品
タイトル:『風』の如く『林』の如し
コメント:
三男が喧嘩にも巻き込まれず、おいしいところを持っていくのが良いですね。末っ子ってこういう、1番「持っていくキャラ」で描かれやすいというか、自由奔放さに納得感がある。きっと現実でそういうことが多いんだろうな、と思います。一方長男もこういう、「取られる」役回りが多いですよね。お兄ちゃんなんだから、と。兄弟の関係性にリアリティがあって、面白かったです。PS僕は長男です。(つのだふむ)
こういうケンカよくありますよね!僕も兄弟がいてるので、すごくよくわかります!テーマ自体はあるあるなのに、『死ね』始まりで、原因はヨーグルトという緊張と緩和の演出がすごく上手くて、振り回されながら読みました。この短い中でも兄弟のキャラクターがしっかりと出ているので、別の日には、激甘ヨーグルトをイタズラで激辛にしたりするんじゃないかな〜と、想像まで膨らみました。もっと他のケンカ話も読んでみたいです!(吉本ユータヌキ)
▼集合写真!ありがとうございました!