ビビリながら虫を食う人間

理想の自分と、目先の感情とのギャップに悩む人を描きたいマンガ家。

（秋野ひろコメント）
僕は澁澤龍彦のいう「快楽主義者」に憧れています。不幸を避けるのでなく、楽しそうなことに主体的に向かっていけるようになりたいです。が、理想と裏腹に、僕はビビリです。何かを決断するたびに、快楽主義者への憧れと気弱さの間で葛藤がありました。象徴的な経験として、昆虫食体験があります。友人にセミを獲って食べようと誘われました。感情としては、好奇心が２割、生理的な抵抗感が８割でしたが、「快楽主義者なら好奇心を優先するだろう」という気持ちで押し切りました。ちなみに一度食べると抵抗感は消え、純粋に楽しめるようになりました。快楽主義者に憧れる凡人への理解を深め続けて生活しているので、そんな人が喜ぶ作品を作りたいです。